安くて低品質？高くて高付加価値？

 私のお客様やごく身近な人だけに不定期でお送りしている、ａ２メルマガがあります。（ビジネストークの真面目なメルマガです。）

今日は、そのａ２メルマガからそのままコピります。

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最近、「ステーキガスト」や「ビッグボーイ」みたいにステーキやハンバーグ （980円~）を注文するとサラダバー、ライス、カレー、スープが食べ放題、とい う店が増えましたね。ステーキガストはパンまでも食べ放題です。

 これで本当にやっていけてるところがすごいです。企業努力の賜物ですよね。

たまたま私の自宅ちかくにこの2店舗があるので 先月はステーキガスト、今月はビッグボーイに行ってみました。

どちらも店内はガチャガチャして騒がしくて落ち着かない雰囲気。サラダの質も よくないし（プチトマトが甘くないとか）、スープはまずい、カレーもC&Cのレ トルトと変わらない、って程度です。ハンバーグは普通。ステーキも普通でした。

 でも、どちらの店舗も夕飯時にかなりの行列ができてました。 なので、これはこれでお客様のニーズをつかんでいるわけです。

 一方で、私の自宅から歩いていける距離に、「サンマルク」というレストランが あります。ここは外見だけ見れは、ガストやビッグボーイとそれほど違いはあり ません。

大きな分類でいえば、間違いなく「ファミレス」だと思います。 ここのウリ（USP＊）は「ホテル並みのホスピタリティを目指したレストラン」 と「焼き立てにこだわるパンとその種類」だそうです。

 （＊前回のメールを参照）

 ハンバーグがうまい、とか、ステーキがやわらかい、とかうたってないのです。

コースの料金は、1730円~3900円がメイン。ビッグボーイとかに比べれば高いが、 ホテルのレストランに比べると安い。 店内の照明は落とし気味、静かで落ち着いていて、店員も何となく清楚な感じ。

味はと言うと、スープも焼き立てのパンも肉料理やサラダもガスト、ビックボー イとは明らかに違う、もちろんうまい。 （しいて言えば、私の息子たちには量が少ないらしいです。やっぱり息子たちは 質より量のガスト派のようですｗｗｗ）

 このサンマルクも、ガストやビッグボーイと同じく、週末の夜はいつも行列になっ ているのです。 行列を見てみると、客層の違いは明らかです。 ガストやビッグボーイは、子供づれの家族がほとんど。年配者は少ないです。 サンマルクは、家族ずれももちろんいますが、ガストにくらべれば少ないです。 60才以上だと思われる人がいますし、夫婦2人で食べにきている人もいます。

 小中高生や若い家族を中心とした質より量と値段の安さ！という店と、 ホテルほど高級で高価な必要はないが、かと言ってガチャガチャ騒がしいところ はイヤだ。というニーズの違いをどちらの店もつかんでいる気がします。

 同じファミレスですが、どちらもターゲットを明確に決めて、わかりやすいＵＳ Ｐがあり、その人たちの求めるニーズ（サービスの質と量）を満足させるベネフィッ トを与えているからこそ、どちらも行列になるのだと思います。

 最後に、私が注目している部分があります。

 じつはこの3店舗。ビッグボーイとサンマルクが先にありました（出店していた）

 今年に入って、すぐ近くにステーキガストが出来たのです。そして文頭にあるよ うな食べ放題付メニューをドーンと始めたのです。

 このガストができる前までは、ビッグボーイはサラダバーとスープバーは別料金 でした。それでも週末となれば大行列で30分待ちとか当たり前でした。

 ガストができて、ビッグボーイの行列が一気にガストに流れたことで、ビッグボー イもこれではヤバイ！と思ったのでしょうか、サラダバーもスープバーも付けて、 さらには、カレーも付けて対抗したのです。

今までのメニューで言えば、一番安いハンバーグにサラダーバーやスープバーを 付けたら、1300円くらいしてました。

それをガストと同じ全部込みで980円のレ ベルまで事実上の「値下げ」をしたのです。 （ちなみに質も落ちました、サラダバーとスープは特に）

 一方、サンマルクの対応は違いました。

 商品も値段もまったく変えず。店内を一部改装して、より一層きれいで落ち着い たおしゃれなカジュアルレストランを演出したのです。

（バンの販売コーナーもやめて、店内を広く、入り口もきれいにしました。ガス トやビッグボーイとの違いをより明確にしたのです。）

今のところ、ビッグボーイも行列になっています。サンマルクも行列になってい ます。 私が見る限りでは、ビッグボーイとステーキガストの明確な違いがわかりません。

でも、サンマルクは明確に違いがわかります。

 さて、1年後3年後この3店舗がどのようになっているか、とても楽しみです。

 Ｐ．Ｓ．

 私、経営者としては、サンマルクのやり方に注目しています。 強烈なライバル店がすぐ近くにできても、値段を落とさずに、今までよりもより 一層クオリティをあげることで対抗したサンマルクのやり方が中小企業の私たち にも大変参考になるからです。