千葉県一宮町海岸でのテトラ投入工事のこと
今、プロやアマチュアサーファーの中では、千葉県の一宮町周辺(九十九里の一部)の海岸で行われている護岸工事のことで大騒ぎだ。
護岸工事の一時中止を求めて、プロアマ含め多くのサーファーや地元住民がWebなどを中心に署名を呼び掛けている。
ことのなりゆきをざっと説明すると
近年、海岸の浸食が大問題になっている。
温暖化の影響とは言われているが、波や潮の力で、海岸が浸食されて、ビーチや海岸がなくなってきてしまっているのである。
東浪見(とらみ)海岸というところは、海岸どころか、隣接した駐車場まで削りとられてなくなってしまっている。
このままではいけない、なんとかしなくてはいけない。とみんなが思った。
↑
と、ここまでは、国や地方自治体、地元住民やサーファーたちも同じ意見で、みんな同じように危機感をもっていた。(今ももっている)
#国や自治体としても、国土が小さくなっちゃうなんて死活問題なわけですから。
で、国や県は、人工岬(堤防とか、ヘッドランドとか呼ぶ)をつくったり、テトラポットを投入して、海岸の砂の流出を防いだり、波による浸食を防ごうと
考え、工事を始めた。
じつは、この話はもともとはすごく昔にさかのぼることで、現在、一宮周辺(一宮海岸〜太東海岸)は全部で10の人工岬(ヘッドランド)があるが、これらの工事は昭和の60年代から始まっている。ここ最近にポッと出た話ではなく、昔から、海岸浸食に対する危機感がかり、その対策をしてきたのである。
で、なんでここのところで大きく騒ぎになっているかというと、
ここ数年大きな動きがなかったこの工事が、最近この人工岬(ヘッドランド)の先端部分を、沖にさらに何十メートルも伸ばしたり、その先端がT字になるように左右に約200mも伸ばしたり、という工事を再開したのである。
去年の夏に千葉県と地元住民との説明会で、税金を大量に使うんだし、専門家や住民の意見も聞きながら進めていきましょうよ。という合意がなされたのにもかかわらず、今年に入って、特に6号ヘッドランドで石の投下工事が急ピッチに再開したのである。
(私的には、政権がかわったことと、年度末になっていることが大きく関係しているとは思う。。。)
「話が違くないかい、とにかく、今やっている工事を一時中断しなさい。」
というのが、今の、署名活動になっているということです。
住民やサーファーたちも、海岸の浸食が進むのはよくない、それは食い止めなければいけない。と思ってるわけです。
だからといって、じゃー、防波堤作りましょう、テトラポットを入れましょう。のような単純な発想は基本的に反対なのです。
こんなことしたら自分たちの大事な財産である、美しい海岸線、自然環境や生態系にも悪影響を及ぼしかねない。と考えているのです。
国や自治体に対しては、この辺を前面にだしてアピールしていくのが妥当ですよね。一時中止の運動としては。
でも、さらに、
「ヘッドランドを作ったり、テトラを投入することで、日本有数のサーフスポットの波がなくなってしまうのではないか!?」
ということを、ものすごく危惧しているのも事実です。ある意味これが一番の理由だったりもするかもしれません。
じつは、ヘッドランドを作ったら波が無くなるのかどうなのかは、だれもわからない。やってみなければわからないのである。
もしかしたら、ヘッドランドができたら、砂がついて、今までよりも波がよくなる可能性もなくはないのである。
でも、不確実なことなら、やっぱり、今のままの波がいい。と思うのはごく自然なこと。
ともかく、私個人としては、今回の「一時中止」という署名には、「賛成」なので、署名します。
「海岸の浸食がすすむのはよくない」ということでは、両者の意見が一致しているわけで、問題なのは、その浸食を食い止める国や自治体の「やり方」
なわけです。
住民たちが言う、専門家などもまじえて十分な議論をしてから、ということに国や自治体が耳を傾けるべきだと思う。
最後に、
このような公共事業の問題は、えてして、当事者でない人たちが、必要以上にエキサイトしすぎて、本筋をそっちのけで大騒ぎになり、かえって話をこじらせてしまうことになったり、当事者同士もまわりが煽り立てるばかりに感情的になって、話がさらにもつれてどうしようもなくなってしまうことがあるので、そのようにだけはならないでほしい。
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#写真は、一宮の海岸環境を考える会のサイト
今、プロやアマチュアサーファーの中では、千葉県の一宮町周辺(九十九里の一部)の海岸で行われている護岸工事のことで大騒ぎだ。
護岸工事の一時中止を求めて、プロアマ含め多くのサーファーや地元住民がWebなどを中心に署名を呼び掛けている。
ことのなりゆきをざっと説明すると
近年、海岸の浸食が大問題になっている。
温暖化の影響とは言われているが、波や潮の力で、海岸が浸食されて、ビーチや海岸がなくなってきてしまっているのである。
東浪見(とらみ)海岸というところは、海岸どころか、隣接した駐車場まで削りとられてなくなってしまっている。
このままではいけない、なんとかしなくてはいけない。とみんなが思った。
↑
と、ここまでは、国や地方自治体、地元住民やサーファーたちも同じ意見で、みんな同じように危機感をもっていた。(今ももっている)
#国や自治体としても、国土が小さくなっちゃうなんて死活問題なわけですから。
で、国や県は、人工岬(堤防とか、ヘッドランドとか呼ぶ)をつくったり、テトラポットを投入して、海岸の砂の流出を防いだり、波による浸食を防ごうと
考え、工事を始めた。
じつは、この話はもともとはすごく昔にさかのぼることで、現在、一宮周辺(一宮海岸〜太東海岸)は全部で10の人工岬(ヘッドランド)があるが、これらの工事は昭和の60年代から始まっている。ここ最近にポッと出た話ではなく、昔から、海岸浸食に対する危機感がかり、その対策をしてきたのである。
で、なんでここのところで大きく騒ぎになっているかというと、
ここ数年大きな動きがなかったこの工事が、最近この人工岬(ヘッドランド)の先端部分を、沖にさらに何十メートルも伸ばしたり、その先端がT字になるように左右に約200mも伸ばしたり、という工事を再開したのである。
去年の夏に千葉県と地元住民との説明会で、税金を大量に使うんだし、専門家や住民の意見も聞きながら進めていきましょうよ。という合意がなされたのにもかかわらず、今年に入って、特に6号ヘッドランドで石の投下工事が急ピッチに再開したのである。
(私的には、政権がかわったことと、年度末になっていることが大きく関係しているとは思う。。。)
「話が違くないかい、とにかく、今やっている工事を一時中断しなさい。」
というのが、今の、署名活動になっているということです。
住民やサーファーたちも、海岸の浸食が進むのはよくない、それは食い止めなければいけない。と思ってるわけです。
だからといって、じゃー、防波堤作りましょう、テトラポットを入れましょう。のような単純な発想は基本的に反対なのです。
こんなことしたら自分たちの大事な財産である、美しい海岸線、自然環境や生態系にも悪影響を及ぼしかねない。と考えているのです。
国や自治体に対しては、この辺を前面にだしてアピールしていくのが妥当ですよね。一時中止の運動としては。
でも、さらに、
「ヘッドランドを作ったり、テトラを投入することで、日本有数のサーフスポットの波がなくなってしまうのではないか!?」
ということを、ものすごく危惧しているのも事実です。ある意味これが一番の理由だったりもするかもしれません。
じつは、ヘッドランドを作ったら波が無くなるのかどうなのかは、だれもわからない。やってみなければわからないのである。
もしかしたら、ヘッドランドができたら、砂がついて、今までよりも波がよくなる可能性もなくはないのである。
でも、不確実なことなら、やっぱり、今のままの波がいい。と思うのはごく自然なこと。
ともかく、私個人としては、今回の「一時中止」という署名には、「賛成」なので、署名します。
「海岸の浸食がすすむのはよくない」ということでは、両者の意見が一致しているわけで、問題なのは、その浸食を食い止める国や自治体の「やり方」
なわけです。
住民たちが言う、専門家などもまじえて十分な議論をしてから、ということに国や自治体が耳を傾けるべきだと思う。
最後に、
このような公共事業の問題は、えてして、当事者でない人たちが、必要以上にエキサイトしすぎて、本筋をそっちのけで大騒ぎになり、かえって話をこじらせてしまうことになったり、当事者同士もまわりが煽り立てるばかりに感情的になって、話がさらにもつれてどうしようもなくなってしまうことがあるので、そのようにだけはならないでほしい。
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#写真は、一宮の海岸環境を考える会のサイト
http://www.ikaigan.com/